[pgsql-jp: 42089] pg_ivm v1.0をリリースしました

[Yugo NAGATA]

皆様

SRA OSS, Inc. 日本支社の長田です。

このたび、IVM Development Group より、PostgreSQL に増分ビューメンテナンス
（Incremental View Maintenance, IVM）機能を提供する拡張モジュール
pg_ivm v1.0 をリリースしましたことをお知らせいたします。

https://github.com/sraoss/pg_ivm/releases/tag/v1.0

増分ビューメンテナンス（IVM)とは、マテリアライズドビュー（※）の最新化を高速に行う手法です。
REFRESH MATERIALIZED VIEW コマンドのようにクエリを再実行するのではなく、
実テーブルに発生した変化に応じた差分のみを計算・適用することでビューの高速な最新化を
実現します。本モジュールで提供しているのは「即時メンテナンス」という種類のもので、
ビューの内容は実テーブルが更新された直後に自動で最新化されます。

pg_ivm は PostgreSQL 本体へ提案中の IVM 機能の一部を拡張モジュール化したものです。
今回のリリースで提供しているのは、本体へ提案中の機能のごく一部ですが、徐々に拡充していく
予定です。

※ 実際には PostgreSQL 本体が機能として提供しているマテリアライズドビューの代わりに、
 　本モジュールでは IMMV と呼ばれる特別なテーブルを作成して使用します。
　 詳細はドキュメント（https://github.com/sraoss/pg_ivm#readme）を参照ください。
　 なお、PostgreSQL 本体に提案中の機能では、実際のマテリアライズドビューの高速最新化
 　機能を提供しています。

本リリースは PostgeSQL 14 で使用可能です。

ビュー定義につかえる SQL として、通常の JOIN を含む SELECT 文と、DISTINCT句に対応しています。
現時点では集約や外部結合などは対応していませんが、将来的に対応する予定です。

関連 URL:
 github: https://github.com/sraoss/pg_ivm
 document: https://github.com/sraoss/pg_ivm#readme

以上です。

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Yugo NAGATA <nagata ＠ sraoss.co.jp>