[pgsql-jp: 32428] Re: PostgeSQL の差分バックアップ(運用レベルでの)

EBIHARA Yuichiro uiebi @ yahoo.co.jp
2004年 3月 8日 (月) 15:45:53 JST


こんにちは、海老原です。

> [pgsql-jp: 31008] PostgreSQL 7.4 での差分バックアッ
> プの内容で同等の記事が出ておりますが、これによると
> PostgreSQLでは、HOTバックアップを取った”時”の内
> 容でしか普及することは、できないように見受けられまし
> た。

Yes.

> この認識が正しければ、御先輩方のシステムではそのあた
> りは、良し(というかしょうがない)としているのでしょ
> うか?

発生する可能性のある障害を、システム障害とメディア障害の2
種類に分類して考えたいと思います(他にもあるけど今回は議
論しない)。

システム障害というのはpostmasterプロセスが障害を起こして
死んだとか、OSパニックやCPUやメモリの障害でサーバがダウ
ンしたとかで、一言で言うとPostgreSQLが使ってた共有メモリ
の内容が失われる障害です。

メディア(媒体)障害はデータベースの物理格納領域の障害で、
普通はディスク障害のことを言います。

前者についてはWALによるクラッシュリカバリで障害直前の状
態まで戻すことができるので、あまり問題になりません。
失われるのは障害発生時点で継続中だったトランザクションの
みになります。

後者はPostgreSQLの痛いところで、現在のところPostgreSQLの
標準機能だけでは、最新のバックアップ時点にリストアするこ
としかできません。

基本的にはそのようなリスクがあることをユーザには了承して
もらった上で、RAIDで耐障害性を高めたり、PGClusterなどが
提供するレプリケーション機能を利用します。

ただ、MLでの議論を拝見する限り、もう少しするとアーカイブ
ログからのフォワードリカバリが実装されるんじゃないかと期
待しています。

--
海老原 雄一郎 / EBIHARA Yuichiro
E-mail: Yuichiro.Ebihara @ jp.sony.com




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