[pgsql-jp: 38716] Re: [pgsql-advocacy] The naming question (Postgres vs PostgreSQL)

a.mitani @ sra-europe.com a.mitani @ sra-europe.com
2007年 8月 31日 (金) 16:45:33 JST


稲葉さん、こんにちは。

>> 欧米でPostgreSQLがマイナーなのは名前のせいではなく、別に要因があります。
> に付きまして、支障なければその要因を教えてもらえれたら幸いです。

はじめにお断りしておきますが、私が要因と思っているだけで、本当にそうなのかど
うかは、何ら確たる証拠があるわけではありません。

ヨーロッパ各国で政府調達のソフトウェア製品はオープン・スタンダードあるいはオー
プンソースでなければならない、とされているにもかかわらず、PostgreSQLが今ひと
つマイナーなのは何故か、という話をフランスやドイツのユーザ会の人たちと飲みな
がら話したことがあります。

その中で色々出てきたのは、
「パッケージに始めからMySQLが入っている」
「Oracle・MySQL対応のパッケージが多い」「PostgreSQL対応のパッケージが少ない」
「モニタツールや管理ツールが少ない」
「レプリケーションやクラスタリングが標準でできない」
などでした。

LinuxのカンファレンスやExpoなどでユーザにも聞いてみましたが、
「保守できる技術者を確保できない」
「エンタープライズ・レベルのERPパッケージなどがPostgreSQLに対応していない」
「スケールアップやスケールアウトによる性能拡張が容易ではない」
「標準的なデータ・マイニングツールやモニタ・リングツールがない」
「我々の標準と合わない」
などでした。

(ちなみに「PostgreSQLが発音しにくいから」という理由は出てきませんでした)

逆に、これらのツールや機能が整備され、エンタープライズレベルのパッケージとの
インターフェースが準備されれば、PostgreSQLは一気に巻き返しを計ることができる
かもしれません。

ただ、これらはニーズをあげるエンタープライズレベルのユーザがいないと、整備さ
れません。
レプリケーションツールが日本から多く出ているのは、日本が最もエンタープライズ
レベルのユーザが多いからだと思います。

ネーミングのような目先のことにとらわれず、ユーザが必要としている機能を整備す
ることが、利用者を増やす近道だと思いますが、それは今後の日本のユーザと開発者
にかかっているのではないかと思います。

ユーザ会で日本のユーザの要望をまとめて本家に送ってみたらどうでしょうね。

三谷



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